カテゴリー別アーカイブ: 妊娠・出産

出産の記録 (2)

 12月28日(月) 出産当日

 前夜22:30
 ベッドに入って横になると、腰のあたりにかなり重い生理痛のような痛みが。すぐに「おっこれは今までにない痛みだな」と思った。しかもガーッと痛んで遠のき、またしばらくすると同じ生理痛のような痛みがやってくる。何回かそれを繰り返した頃に、夫に陣痛らしき痛みがあると伝える。それで時間の間隔をはかってみるも5分とか10分とか短くて不規則な上に、痛さもばらばら。軽く痛んだり、たまらなく痛くなったり。
 陣痛というのはとにかく決まった間隔で繰り返しやってくる痛みで、その痛みの間は全く痛まないそう(と書いてある)。私は不規則で合間も痛い。これが陣痛なのかさっぱり分からなかった。ただ「こんなに痛くて大丈夫なの!?」と思った。

 1:00

 痛みの間隔をはかりながら、明日どうするかと夫と相談。これは前駆陣痛かもしれない(朝になると痛みがなくなっているとか、出産につながらないニセの陣痛のこと)。ちょうど翌朝は40週の診察で、10時に産婦人科外来を予約していた。陣痛じゃなくても病院には行く。しかし自分では行けないかもしれないから、そのときは夫が会社を休んで病院に付き添うことになった。
 ベッドに横になっているけれど、痛むときがとにかく痛い!!
 私が「痛い~痛い~」とうなるたびに、眠りかけていた夫が目を覚ました。私はいったん起きてリビングに行き、気を紛らわせながら過ごした。病院のパンフレットには、「初産婦は陣痛5分間隔になったら電話連絡」と書いてある。私はまだそうじゃない。そして不思議と起きて椅子に座っていると、寝ているときほど痛くなかった。やっぱり前駆陣痛なのかな?

 3:00

 スーパーで買っていたお気に入りのりんごのデニッシュを食べ、さらにおなかがすいて五目御飯をぺろっと食べた。陣痛の間隔をはかれる「陣痛チェッカー」というのがあることを思い出し、計測し始める。痛みが来たらウェブ上のボタンをクリックするだけで簡単! 4時台は14分間隔くらいだった。痛みの合間に何度もトイレに行ったら、何度もたくさん出た(笑)これも出産のための準備だったと思う。

 4:30
 もう一度横になって少しでも休もうと思う。横になると相変わらず痛みが強い。しかしなぜか間隔が遠くなり、20分→23分→30分と間延び。眠れたかはよく覚えていないけどほとんど眠れていないと思う。

 6:00
 いつも夫が起きる時間。私の方が先に起きた。ここから間隔が狭まり、再び15分間隔、7時には6~7分ともう10分以上になることはなかった。
 本当に陣痛なのかも? やっと病院に電話をかけようと思う。でもつながらない! 何度かけても。仕方がないのでとにかく診察の予約もあるので夫とともに病院へ。痛みがあると立ち止まって動けなくなるので、病院に行くための準備も時間がかかった。

出産の記録 (1)

 12月22日(火) 39週の助産師外来に行く
 この前の週末に年賀状用のマタニティフォトを撮影し終えて、いよいよ妊娠中にやりたかったことはやりきった感じ。助産師外来では、やはりまだ出産の兆候はないとのこと。でも以前より少しは張りを感じるようになっていて、助産師さんからは「張りを感じても休む必要はない。むしろもっと張って!って感じでどんどん歩いてください」。

 12月26日(土) 家の中の掃除や整理整頓をする
 助産師外来でもっと張るように動いてと言われたので、わざとスクワットをしたりお相撲さんのように中腰で歩く負荷をかけた動きを家の中でもやるようにしたら、外をウォーキングするよりよほどおなかが張るようになった。雑巾がけなども。そうして夕方などには30分に1回ほどの定期的な張りを感じるようにもなっていた。もちろん外を歩くことも続けていた。
 産前にやりたい仕事はようやく25日に提出して区切りをつけられ、年賀状もほとんどできていた。この日は1日中、家の棚を整理整頓したり掃除したりと動き回って、おなかが張るというよりは腰痛気味になってしまった。でもそれはやはり出産につながるものだったみたい。

 12月27日(日) おしるしがきた!
 朝、うっすら血らしきものが。おやと思っているとその後も確かに出血がある。古い色ではなく新しい。そしておりものが普段はどろっとしているけれど今日は水っぽいものだった。ナプキンを当てないと不安に思うくらいの生理4日目5日目くらいの出血だった。まだ本当におしるしなのか分からなかったので、夫に「予定日は明日だね~」と言われても兆候があることを黙っていた。夕方頃にはやや生理痛のような腰の痛みと、足の付け根がきゅーっと神経をいじられているように痛むことがあった。図書館の年内最後の開館日だったので本をたくさん借りて、さらにスーパーまで歩こうと思ったけれど痛みが気になったので車で行った。
 おしるしがきても陣痛があるのは数日後、長いと1週間後ということもあるらしい。しかし確実に出産が近づいているのは分かった。それで予感があるからか、スーパーでは気に入っているパンを2つ、それから夕飯は余っても多めに調理して冷蔵庫の食材をなるべく使い切ろうとしていた。夫が食べられるように五目御飯も作って冷凍しておくことにした。夕飯のときには兆候があることを夫に伝えた。いつものようにしっかり湯船に浸かって10時半に就寝した。

書かなきゃいけないのです

 昼も夜もない生まれたての赤ちゃん。深夜、授乳を終えて寝かしつけても眠りが浅いようで、何事か声を出しながらしきりに顔や手を動かしています。目的や意志のない不規則な表情や動き。えも言われぬ情に心がざわざわします。「我が子はかわいい」、は本当でした。現時点でMAXかわいいと思っているので、次なる疑問は「我が子はずっとかわいい」のか? つまり今後育って大きくなっていく中でいとおしい気持ちが変化してしまわないのか、そんな親バカ的クエスチョンに気を病みます。

 明日で生後10日。いろいろ書きたくてしょうがないのだけど、ベビーと向き合う時間と別に書くことに向き合う時間をうまくつくれない。ちょっとの合間に脳内を整理できるほど器用なライターでも詩人でもなく。そう、ただ記録的でも赤裸々でもいいので、出産の細かな経過は書いておきたい。眠ろうと目を閉じるたびにフラッシュバックしてくるものが、10日で薄れつつある。
 分娩の後日にやってきた心の妊娠の終わりの時に涙が止まらなかったこと、お七夜を迎えて「パンプキン」を卒業したこと、生後10日なのに着々と成長する彼女の変化に心がついていかない気持ち、5日間の入院期間中の母乳育児24時間トレーニングが濃密で苦しかった分かけがえのない時間になったこと。産後はゆっくりリラックスしてなるべく母子の穏やかな時間を過ごすべき。けれども職業病とでも言ってください。それでも書き留めて、表現するべきなのです。続きは、あらためて!

ご報告

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 パンプキン、予定日ぴったりに誕生しました! 女の子で、昨日の夕方4時43分、2878グラムでした。母子同室なので戸惑いながらも母乳とおむつ交換に取り組んで一晩過ごし朝をむかえています。恥ずかしながらおむつすらかえたことない。
 まだ母の実感みたいなものは正直わいてなくて、妊娠中と同じくだんだんいろいろ感じるようになるのかな。ただただ出産が壮絶で、あわよくば皆さんも期待してくれてたような「スポーンと」産めたらいいなと思ってましたが、まー、予想通りというか、はい。ただ私の体が小さいから自然分娩できるか心配したり正産期に陣痛くるか心配したりしていたので、医療行為なく気合いで産めたのはよかったー。まじで気合い。山で鍛えた精神力と体力(?)で家で長めに耐え、陣痛5分間隔で病院着いてから7時間強。鼻から大根どころじゃない! これから産む方もいるので、省略。「赤ちゃんはとっても元気ですよー、苦しいのはお母さんだけですよー」と最後のいきみ中に言われた言葉が印象に残ってる。
 だんなちゃまと実母が腰を押さえたり気を紛らわせたりしてくれて、誕生の瞬間を見届けてくれてよかった。私はしんどすぎて感動する余裕すら残ってなかったけど、きっと感動してくれたんじゃないかしらん、と思う。

 パンプキン、一言でいうと「かわいいぞ」。自分のベッドに並べて寝てます。よく育ったね! 無事に産めて、出てきてくれてよかった! 皆さまこれからも親子でよろしくお願いします◎

パンプキンの名前

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 パンプキンの名前、そろそろほんとに決めないと。
 音の響きから決めたいと以前から思っていた。漢字はそのあと。自分の名前がそうだからか、外国の人が発音しにくい日本らしい音ではなく、世界中に通じやすい響きにしたいと思っていた。そして「今年の人気名づけランキング」に挙がるものも、あえて望んでいない。

 振り返って考えると、自分の名前は理由もありそうで漢字の見た目も悪くないって勝手に思っている。それはその名前と30年以上望む望まぬ関係なく付き合ってきたから? 実際には親から、「なんとなく響きがよかったから」程度の理由しか聞いていない(笑) 親がそんな感じだったとしても、名前を使い続ける子どもの方は子どもなりに勝手に納得して、そういうもんだ、いいもんだと思って付き合っていけるのだろうか。

 そう昨夜は書いていたけど、音の響きはほぼ決めていた。今日本屋で名付けの本をぱらぱら見たら、いいじゃんって思える漢字があった。夫もそれがいいって。生まれてきて本人の顔を見て、その響きと漢字に納得したら決定かなー!

 名付けの観点
 1.音の響きが外国の人に発音してもらいやすいもの
 2.名前の意味(漢字の意味)について、外国の人に英訳しやすいもの
 3.漢字の見た目のバランスがよいもの
 4.読み方に迷わないこと
 5.少しめずらしいねって自分の感覚で思うようなもの

(写真は冬の朝焼け。6時は真っ暗)

年越しはどこで?

 私「出産の兆候がなくても、陣痛はいつきてもおかしくないんですよね?」
 助産師「うーん。でも寺井さんの場合は、まだかなあ」
 私「そうですかあ…。次の検診は主治医だから、助産師さんとは年内もう会えないかもしれませんね」
 助産師「いえ、病棟で会えますよ!」
 私「そっか、年内に陣痛がきたら病棟で会えますね!」
 助産師「一緒に年越ししましょうよ。年越しも勤務してますよ!」
 私「そうなんですね~。だんなは自宅に置いて助産師さんと赤ちゃんと年越しするのもいいな~」(←面会は20時まで)

 出産の兆候がなく、39週。ほんとに陣痛ってくるんだろうか。妊娠は神秘で摩訶不思議だけど、陣痛はさらに不思議。いったいどういう仕組みなんだー。どうして「そろそろ準備OKだな」って体が(赤ちゃんが)陣痛を起こすんだろうー。
 私は日頃から歩くことに慣れているためか、ウォーキング程度じゃおなかが張らなくて出産につながらない様子。もっと飛んだり跳ねたり? はやりすぎとしても、ハードな動きをしないとダメかもしれない。やっぱり床の雑巾がけかな。ううーん。年末年始は家でおいしいもの食べたいけど、気になるから早く生まれてきてほしいのが本音ではある。
 超音波で映し出されたパンプキンは口を何度ももぐもぐさせて、手の指を顔の周りで開いたり閉じたり、なんだかとっても幸せそう。と同時にのんきな感じ(笑) まあ、いっか。

私は老いていくので

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 自分のためだけに時間を使えることがほとんどなくなるだろうということで、スタジオで贅沢に写真を撮ってもらいました。いわゆるマタニティフォトですが、写真館ではなくデザインスタジオという印象のお店にお願いしてきました。が、簡単に予約が取れるわけなく。臨月になって写真に残したい欲が出てきて探すも、今、記念撮影ってこんなにもビッグマーケットだったのね!!!と初めて気づいた私。多くは子どもの撮影で、平日すら1か月先、土日は数か月先まで予約一杯。たった一枠、キャンセル枠にすべりこめたのでした。
 人に見せられない写真を撮ってどうすんだと、できた写真を見て自分に突っ込みましたが、その店は衣装も空間もカメラマンもその店らしさにこだわっているので世界観を楽しむ目的で行ってきたつもり。ファッション雑誌風な写真が撮れ、1回経験してみるのはアリかも。ちょっとした泊まりの旅行ができるくらいのお値段で、しかし人に見せるには抵抗のあるものがほとんどで(笑)何度も、とは思わない(笑)

 1つ、撮っておいてよかったとしみじみ思う写真が撮れた。以前、神田うのちゃんが雑誌「anan」で披露した妊娠9か月のヌード写真があまりに美しく、それは妊娠中のおなかだからこそキレイだな~と思ったのです。さらに内田春菊の本にも妊婦の体がおもしろい、写真に残すべきだと書かれ、スパンコールのヘンな衣装に身を包んだ写真などが掲載されていて笑った。
 ヌードと思わなくてもおなかを出せば雰囲気は出るので、うのちゃんみたいなポーズで撮りたいとお願いしたら、おなかのラインがとてもキレイに写るものが撮れました。私は老いていく。10年20年後になって「これを撮ってよかった」と自慢げに友人知人らに見せることができるでしょう。ただの娯楽や記録のためではなく、もう少し意味のある写真として手元に残せる気がするのです。だからそれだけは、あえてスタジオで撮れてよかった。私より5つほど年下の女性がカメラマン! 写真ってマジック~!!

PHOTO HOUSE MEMORIS

気になる原稿

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 みんな言いたいこと言うんです。「初産は遅れるからサ!」とか「うちは2週間早く産まれたヨ!」とか。夫に至っては妊娠期間の流れなど、今は分娩の進み方がわかる表をトイレに掲示しているのに、いまだに「陣痛が来たら救急車!」とか言うし。男の人にとっては妊娠も出産もあまりに未知なんだろう。いざ陣痛が来たら夫はオロオロするのか、私もオロオロするのか、各家庭のドラマがありそうです。パンプキンは週に200gくらい増えて、なんだかもう、私の体に収まりきらない? 胸焼け、頻尿、下半身のむくみが今週急にひどくなった。そして引っ張られたお腹の皮膚が敏感でかゆく、軽くお腹をカイカイすると、くすぐられたパンプキンがヒャヒャヒャとうごめく気がする。なんとなく、まだ1週間は生まれない気がする…。

 意外と気持ちが落ち着かず、産前にやりたくて残してしまった複数の原稿とか、役所の手続きの下調べとか、今MAXに大きくなっているお腹の写真撮りたいなとか、パンプキンとやり残したことないかなとか、見えないタイムリミットを気にして焦ってしまい、よくないなあと思っています。臨月って、もっとゆったりソファーに座って本読んでお茶してるようなイメージだった! どこが!?
 毎日8時間寝ているので体は問題ないけど、どうも気が急いていかん。パンプキンも一時期は大人しかったのにまたゴロゴロ激しい。窮屈だろうに~。30分くらいして彼女の動きが落ち着くと「やっと寝たよ」という気分になって、生まれたあとも寝かしつけに苦労するのかなと思う。今日提出した原稿が編集部から「ばっちりです!」とお返事もらえ、OKが出るとやっぱりうれしい。だから気になる原稿は書いておくとか、気がかりを一つ一つ削っていくという、理想ではないけど私らしいかもしれない臨月で。性分なんだよね、もう!