
【登山部あさひ読図講座2025レポート】
雨天予報により寧比曽岳のハイキングは中止しましたが、室内でワークショップを開催しました❗️ 場所は、豊田市の猿投台交流館。
登山部あさひが、小学生のいる親子のグループ。読図への関心がうかがえたので開催を決めたものの、さーて、小学生にいったい、どんな方法で地図の読み方を教えようか? 1年生も来てくれることになり、さらに易しくしなければ!と頭を捻りました。
結論、言葉で教えてもぜったいに難しい。現実と地図をつなぎ合わせる、イメージの世界だから。ふりかえって自分が読図を学んできた経験を思うと、何よりも「地図を見る」「地図を使う」が基本。参加者は地図(地形図)を意識的に見たことがないのだから、「登山道を見本の通りに書き写す」「重要な地点にシールを貼る」という簡単な手作業をしてもらうプログラムに決定。
等高線をじっと見つめて、見本の通りに登山道を書き写すだけでも「等高線は5本おきに太いものがあるぞ?」「道路にも太さの違いがあるぞ?」「地形図の点線の通りに登山道が通ってないんだな」と気づくかも。「社会科で習った地図記号が、今ここで役立ってる!」とも思いますよね(とくに大人は笑)。等高線の丸く閉じた部分が山(山頂)だよと伝えることで、「地形図に名前が書いてある山はごく一部で、他にも小さな山頂がたくさんあるんだ!」と発見できます。登山道が尾根にあるなら、それを教えると「尾根にあるってことが分からない!」とやりとりが続いていきます。シンプルな作業が入口でも、地図と友達になるには十分なんだ!と私も確信を持つことができました。
子どもに教えるのが難しかったのは、等高線の幅で、地形が急か緩いか分かること。等間隔に線の引かれた下敷きを傾けて、上からのぞきこんで確認してもらいましたが、次は紙粘土で山の模型を作ろう♪
もう一つ、大人も苦労していたのが「尾根と沢の見分け」。最初に必ずつまづく部分と分かりました。ただ沢には青い川のラインがあるので、講座の中でも次第に理解できるようになっていました。
難しい!分からない!という声があちこちから聞こえていたので、アンケート結果は散々かなぁ~と覚悟したけど、評価はしてもらえていて、胸をなでおろしました。難しいけど面白い、やれたらカッコいいという思いが自由記述からもうかがえます。大人の方からは「五感を使う」という言葉もあり、たしかに!と思いました。
二次元が、三次元に浮かび上がって見える、山の中で地図と空間が照合できる。そもそも紙の地図は、一度に広範囲を確認できることに強みを感じます。体にたたきこむような学びの基本は、やはりデジタルよりもアナログが強いな~と思うのでした。
今回はスライドでレクチャーするよりも他の方法がよいと思い、手書きの地図資料を作成しましたが、子どものアンケートで「私もそういうのを作りたい」という声が複数(笑)学級新聞みたいな!? こういうところ、子どもの教材制作の経験(現役のプロでございます)、学生時代に建築教育やまちづくりのワークショップを企画実施させてもらっていた経験がストレートに生きるなぁと思います。
GC賞応募できます? いや建築や都市に関係ないから対象外かな~笑