月別アーカイブ: 2024年2月

【告知】親子ハイクを企画してます

【お知らせ】4月28日(日)10時半~
名古屋市守山区にあるしだみ古墳ミュージアムが
東谷山に登る、親子ハイクを企画しています。
講師役でマリベが引率します!
お近くのかた、親子登山したい方などにぜひご案内ください🌸


東谷山は国指定の古墳を3基もつ、名古屋市最高峰。
標高198 mで山登りとしてはささやかだけど、
歴史散策の目も加えると「へえ~」を連発する面白い山です!
テーマは初めての親子登山を応援!!
「山に興味があるけど自分では…」という方や
「グループ登山なら親子で楽しく登れそう」
という方におすすめします
※ちなみに親子じゃないけど参加したい場合もOKだと思います、希望があればしだみゅーに確認します笑
 ・親子で500円/申込必要 ※募集開始はまだです
 ・年長さんから参加OK/定員30人
 ・雨天時は、マリベがスライドトークする予定(笑)
 ・東谷山のオリジナルマップ配布します!
 ・春祭りウィーク中の企画で、ほかにも体験イベントあります


しだみ古墳ミュージアム(しだみゅー)の館長さんが山女で…
しだみ地区は今ファミリー層が増えている地域なので
需要があるんじゃないか~と企画してくれました^^
先週、ガイドツアーに参加して事前勉強してきたけど
やっぱりガイドツアーは違う、面白い!
そこで得た知識を、地図に落とし込んで
当日はオリジナルマップを配ります🎵
東谷山フルーツパークとしだみゅーは
車で5分、徒歩で25分くらいの距離。
いま梅が見頃で、これからしだれ桜も咲きます。
年間でもっとも華やかな季節と思うので、行ってみてください!

【山と溪谷】全国ご当地アルプス特集

『山と溪谷』3月号
2/15発売してます!

私は第2特集の全国ご当地アルプスで、
湖西アルプスと、各務原アルプスを書いています
豊橋自然歩道ではなく、あえての湖西アルプス。

中尾根パラダイスでの写真は、
思い出に残るよい絵が撮れました!
可愛い20代の女のコ2人に感謝❣️
↑干支が同じだった

各務原アルプスは一宮に引っ越した私には
ホームマウンテンとも言える山域。
ご当地アルプス特集で担当できてよかった。
今回はアルプスらしい岩稜に着目し
以前ぽぽさんに教えてもらった尾崎三峰山の
日野ルートの岩場で撮影した写真を使っています。

低山特集はまだまだ続くようで
来月号でも近隣の山を5ページ分ほど書きます😊
まさに今週、原稿〆切ラッシュ❗️

不完全なイグルー

実際の山行で初めてイグルーを作って泊まったけど
不完全なイグルーになってしまった、の巻

先々週のこと。(長文なり)米山さんに指導を仰がないといけないと思いつつ、このイグルーをどう解釈していいのかモヤッとして、報告できなかった。「失敗作」というのか、いや問題なくビバークできたのだから失敗ではないか。でも教わった通りのイグルーは作れなかった。恥ずかしい。雪質の問題も大きいけど、「どんな場所(?)でも積雪が50cmあれば作れる」のがイグルーだと教わったのだから、イグルーが完成させられなかったのは私の技術不足じゃないか。

「不格好なその場しのぎのイグルー」に泊まることになったいきさつは、テキストで以下に記録。


1.とにかく雪山でイグルーに泊まろうと思った
今年は再び、自作イグルーに泊まるぞと思うけど「イグルーに泊まるための山行」の機会を得るのが簡単じゃない。雪山泊をシーズンに何回もやれないので、となれば通常の山行で、チャンスがあればイグルー泊してやろう。「やれたら」くらいに思っていたけど、あとから思うと「何が何でもやる」という意思だったかも。

2.イグルー泊は、仲間の理解や同意を得るのが難しい
テント泊しかしたことない人に、「イグルーで泊まれるから、テントはいらないよ」と言って「いいね」なんてなるわけがない。だから今回も通常通り、エアライズ2を準備した。これで1.6kgだ。さらに今回はのこぎりを2本用意した。1本は先輩に渡す予定だ。これで500gくらい

3.どこでイグルーを作るか
行き先は中央アルプスの将棊頭山~木曽駒ケ岳。もともとは霞沢岳西尾根の予定だったけど、土日ともに悪天で終わる可能性が高かったので、より好天が期待できる山域に切り替えた。そのとき、麦草岳~木曽駒ケ岳も候補だったけど、将棊頭山のほうがイグルーにはよさそうと思ってそうした。
東京でどっと降雪したあとの週末で、中央アルプスも登山口から真っ白に積雪が残る。もし樹林限界まで出られたら、吹き溜まりあるかもだし、稜線のほうが藪がなくてイグルー作りやすそうだと思ったが、登攀具がないとはいえ全装を担いで標高差1800m(将棊頭山まで)はあまりに厳しく、標高2300m付近のやっとこ平というシラビソ林で、時間的に行動を打ち切ることに決めた。
歩きながら森を観察していると、笹だらけ。積雪は50cm以上はあるけど、こんなに笹がひょいひょい出ていたら、雪のブロックなんか作れるイメージわかない。笹の出ていない雪だまりはあるんだろうか。

4.やっとこ平の雪
15時頃、やっとこ平と思われる平原着。あっちの平とこっちの平と、2か所を見比べて、より積雪が深く、開けた雰囲気のほうを適地と見定めた。積雪は腿まで潜るので、けっこうある。でも雪が柔らかすぎる。こんな雪でどうやってブロック作るんだっけ。そっと扱えば割れないかもしれない、まずは思い出してやってみよう。
エリアを決めて、中心にトレンチを掘る。それから大きな雪ブロックを切り出す。取り出して置く。ブロックはエッジが立たない感じで、柔らかく、すぐにじゃがいものようになる。手前に寄せようと思っても、硬さが足りないので安定感が全くない。それに自分の足で、どんどん雪に足形の凹みができてしまい、いい形・大きさのブロックが切り出せなかった。
手前に寄せようと思っても、寄せられない。1段目を並べてみて、「天井まで塞ぐのは無理」とすぐ分かった。イグルー6作目の直感かな。

5.天井はフライシートで
掘り下げた雪は、1段目はふわふわすぎて形も悪く、ろくに使えない感じで、2段目はぎりぎりイグルーに活用できるくらい、3段目は笹がツンツン出ていて、カスカスで割れるやつだった。つまり積雪は1mくらいあるけど、最下段は笹混じりだった。
イグルーの形は、中心に寄せられなくて、1段目も2段目も、ほぼ真上にブロックを載せる形。サイロ状だ。一応、こうなったときの次の手を考えていた。その考えは甘かったとあとでわかるけど、テントポールをV字に折って梁として渡し、その上にフライシートをかぶせて屋根にした。フライの端に雪ブロックを置いて重りにした。(スキー山行だとまた違うだろうけど)
やってみると、雪ブロックが不安定かも。風で内側のフライの上に落ちてこないか心配だ。なるべくずっしりしたブロックを置き、隣同士が雪で結合するようにした。また、フライシートの細引きを外に張って、割りばしのペグを雪に刺して、フライにテンションかけて屋根が落ちないようにした。

6.入口が塞げない
同行の先輩はイグルー耐性ゼロなので、もぐらのような入口では酷評されると思った。また米山式イグルーのように掘り下げた内側の壁からブロックを切り出すのが不可能だったため(地盤沈下して壁が崩落しそう)、空けておいた入口部分からもブロックを切り出した結果、大きな出入口にしてしまった。これがうまく塞げなくて困った。
いい硬さの雪質なら、ブロックでも塞げるだろうけど、シート状のもので蓋をするにしても、「シートをどうやって固定するのか?」やはり雪ブロックや、何か重しや細工が必要だ。うまい妙案が浮かばない。もぐらのような狭い出入口よりも、もっと心象の悪い事態になってしまった。
検討の末、銀マットを内側から立てかけて蓋にしたけど、食事をしている頃から風が強くて、ほぼオープンな状態に。銀マットに箸を突き刺して雪壁に固定するなどしても、また風で開いてしまう。とほほ

7.内部の広さ
内部の壁からブロックを切り出していないので、底面が広くない。少し壁を削っても、削りすぎたら崩落するかも。整地して、エアライズ2と同等の面積だった。屋根がドーム状に低くなるテントに比べて、上部空間が広いのはよいと思ったけど、先輩はイグルーの雪壁に慣れないので窮屈そう。

8.屋根が落ちる!?
パラパラと雪が降ってきた。サイロ状にフライシートの屋根。雨や降雪があると最悪のパターン!ということに、今更気が付いた。降雪の重量と、フライを押さえつけている雪の重りと、細引きでテンションした力、これがバランスを取っているのだ。雪の重みで天井が垂れてくる。天井が落ちないかとヒヤヒヤ。
また、中で炊事をすると気温が上がってフライの上の雪がとけ、ぽたぽたと雫が垂れてきた。雨漏りだ。拭き取ったり、フライを弾いたりして、水や雪をどけた。
幸い、風がいい感じに粉雪を飛ばしてくれたようで、夜中も雪は降っていたようだけど、ほぼ屋根に積もらなかった。結果、屋根が飛ばされることもなかった。

9.住み心地は?
以上のように、「扉が閉まらない」「屋根が飛ばされそう」「すきま風や雪が吹き込む」「雨漏り」といった、令和において昭和の日本家屋を代弁するような建築となった。しかし2月の程よい気温の標高2300m樹林帯の半イグルー。あったかかった。比較としては、1月上旬の標高2600m吹きさらしの西穂山荘テント場でのエアライズ2。こちらは激寒だった。コンタクトレンズの液すらも凍っていた。テント内部でもストーブを消すと冷凍庫だった。それでも最初1時間ほど我慢していたら眠れちゃったけど、今回の半イグルーは30分ほど眠れず、そのあとはしっかり眠れた。

初めて泊まった乗鞍岳中腹のイグルーは、3月上旬だったけど二ツ玉低気圧の襲来で暴風雪、そのうえ穴をろくに塞がない状態のイグルーで、出入口からも粉雪が舞い込んでいた。さらに何を勘違いしたのか私は厳冬期用じゃない寝袋で行ってしまったものだから、2時間くらいブルブル震えて全く眠れなかった。あのひどい寒さに比べたら、今回のサイロ状のイグルーは合格じゃないか…!

振り返ってみると、案外うまくいった? ただ入口が銀マットで、フライシートの上のブロックも見た目がいまいちだし、褒められるものだとは思えない。自分がイグルーやれるのか不安を感じる体験だったけど、居住そのものは問題なかった。うーん。やっぱりこれでよかったのかなぁ??

2023年発行の、私が関われた媒体

数は前年と同じだった!

『PEAKS』が隔月発行になったため数が減ったけれど、『山と溪谷』のご依頼を定期的にいただけた。とくにヤマケイは秋から全国の低山を取り上げる特集が続き、東海近辺のいわゆる「絶景」な低山をいくつも写真と文で紹介した。印象に残っているのは、三河の五井山、乳岩峡、宇連山、養老山地の石津御嶽、それから東山動植物園をなめまわすように歩く東山一万歩コースかな…

通常、全国誌ではまず紹介されないような小さな山や、ご当地名山を、編集担当が採用してくれるような「映えてる写真」や「推しの文句」で掲載させる(してもらう)のにやりがいを感じる(笑)

昨年、鳩吹山を見開きで載せられたとき、「ずっと登ってきた地元の山がこんなふうに載って嬉しくて買った」と言ってもらえた。登山者はみんな地元の山が載ったら嬉しいのだ。今月発売号では、ご当地アルプスを2つ担当!各務〇アルプスと湖○アルプス!どちらの写真もベストショットなので見ていただきたい~ ※2/15頃発売

『山と溪谷』で担当している「季節の山歩き」は、写真がよいと見開き掲載となり、いま5回担当して、4回見開き掲載… えっすごくない!?!?狙った場所で、ねちねちとしつこく写真撮りまくっている成果だと😂

写真家じゃない私がいい写真を撮る秘訣は、ズバリ「天気」。現像して加工するにも私の技術では太陽の光や青空がすべて。あとコミュニケーション(笑)「ここだ!」という絶景ポイントで被写体がほしいとき、「すいません雑誌に載せてもいいですか」って話しかけて、バシバシ撮影させてもらう(笑)断られたことは1回だけある(笑)誰もいないときは時間がかかるけど三脚立てて自撮りもする。私の取材はそんな感じでやっている。

【お仕事報告】1月~2月発行のもの

どんだけ時差投稿!
1月~2月にかけて手に取れる媒体です!

・隔月発行の『PEAKS』3月号(1/15発売)
・年4回発行の『フィールドライフ』冬号(年末から配布、無料)

PEAKSはまだ本屋にあるかも。特集が全国のおすすめ日帰りルートで、いくつか提案した中で、鈴鹿・竜ヶ岳と、能郷白山と、岳沢小屋(ランチ)を紹介!

●能郷白山はいつも大変お世話になっている本巣市の杉山さんの大事な山で、私が書くのは2回目。今年は花が咲く雪解けの頃か、紅葉する秋か、はたまた両方か、登りに行かねばと感じた~。そして山頂から見える荒島岳にまだ登れていない。そちらも行きたいし、奥美濃にこの頃行けてない!

●鈴鹿・竜ヶ岳は、メインカットのお写真をYAMAPの知人から借りて掲載。その写真がド迫力で、見開き採用されて嬉しい。原稿もノリノリで書けたのでぜひ見てください~

●岳沢小屋は、昨年夏にPEAKSの前年取材で滞在した。本当にいい場所だと思って、日帰りでも行く価値ある!と。息子クンと泊まりで行ってもいいな、今年は年中になるけど120%電車オタクに成長しているので、もうちょっと成長してから一緒に行ったほうが楽しんでくれるかな😅

『フィールドライフ』もPEAKSからの依頼で、昨秋に松本市で初開催された「アルプスアウトドアサミット」を取材して、写真と文を担当した。撮影を頼まれることが時々あって、、撮れ高にビクビクして、家にかえってフォルダ見返して凹むことしばしば。ちゃんと形になってよかった。テント界の新星といわれる「ゼインアーツ」の代表・小杉さんに電話取材して、なぜこの催しを始めたのか、どうしたいのかなど聞き取れたのが強烈だった。いい話だった…松本熱いな…!

私の5作目のイグルー!

私の5作目のイグルー!
まさかの、北極圏式で

子どもと雪遊び&親はイグルー練習と思って奥美濃の揖斐高原に行ったら、今週どっととけてしまったようで、積雪が15cmしかない。多くて20cmといったところ。ガシガシの棒アイスみたいなかたい雪で、これじゃ子どもの雪遊びもいまいち💦

あまりの少雪にモチベダウンしてしまったけど、時間的にここで遊ぶしかない。ふと、昨日見たノルウェー式のイグルー動画を思い起こし、「これだけかたい雪ならやれるかも?」と試してみることにする。(米山さんが2023年2月にアップしたブログにリンクされていた動画)

そのノルウェー式は、本場の北極圏式をなぞったもので、米山式とはまったく異なるものだった。大きな平たいブロックを切り出し、スノーソーで斜めの角度に丁寧に面取りして半球になるように傾けながら組み合わせていくもののようだった。

いわゆる、本来のイグルーの作り方。初めてやるには難しい方法で自信はなかったが、雪がかなり強固だったうえに、接着力も程よくあり、なんか思ったよりうまくいく。積雪がないので掘り下げられず簡易的な大きさになったけど、手ごたえを得るには十分な体験だった!

見た動画は断片的だったので、やりながら学ぶことも多かったのと、北極圏式で完成を目指すにしても、米山さんのイグルー合宿で学んだコツの多くが役立った。そしてこの北極圏式を体験することで、そのやり方のいいところも分かり、取り入れてもいいかも…と思う部分もあった。

それにしても、北極圏式のイグルーも、雪質さえ合致すれば、十分やれるものなんだ!というのは発見。ブロックを傾けて支え合わせながら積んでいくなんて、神業だと思ってた。同行のあゆこさんに、私が建築出身なのはいくらか影響があるんじゃないかと言われ、もしそうなら嬉しい。

【気づいたことメモ】

  • 1段目の底面に斜めの角度を作れば、2段目以降に載せるブロックの底面は角度をつけなくてもいい
  • 隣同士の面が合うように角度をつけるだけでなく、上に行くほどすぼまるので、四角いブロックのままでは下が空いてしまう。正確にはブロックの上が短くて下が長い台形となるはずだけど、3次元で理解してのこぎりを操作するのは難しかった
  • 下から上に上がるほど、水平断面の円の直径が小さくなるので、載せるブロックの大きさをバランスよく小さくしていくことが成功のコツに思う。上ほど重量を軽くしたいのもある
  • 中から完成させるのが一番なのは、どのイグルーでも同じ
  • ブロックの面が合うように組み合わせて積む方法は、風を避ける保温の面でとても優秀だと感じた。ブロックの面と面が合うように、のこぎりで丁寧にそぎ落とすのは、そこまで手間なことでもない。米山式イグルーでも、穴を開けないことをもっと意識してやったら中の空間の質が良くなるので、取り入れてみたくなった