明神洞の天井を解き明かす小さな冒険に行ってきた。
ウソかホントか「奥美濃の黒部」という場所があるらしい。明神山の西面に、明神洞と呼ばれる50~100mの側壁に囲まれたまさに黒部のような回廊があって、15mの明神滝が来るものを拒むように立ちはだかる。沢筋は夏に遡行されているけれど、側壁上がどうなっているかを知る者は、おそらくいない。こんなアイディアを共有してくれたのは、ヒマラヤ遠征やら初登記録やらをもつ隣町に住むスーパークライマーさん。彼は登山を表現活動ととらえて、彼なりの感性で美しさや価値を定義し、オリジナルな登攀ラインを求めて毎日でも地形図を眺めている。
実際に見上げた明神滝は巨大な門のようで、冷たい水をかけていた。門の左手には急な雪斜面が奥まで続き、ここから仮称・明神洞右岸リッジ(明神山西稜)に上がれそうだ。濃い藪に苦労してリッジに出ると、対岸の稜線など、明神洞の鋭い山谷が目に飛び込んできた。「宮城さん、あれって登れるものなの?」「全部行けるでしょ」。私は雪稜の経験がほとんどない。どうやったら登れるのかはわからないけど、岩ときのこ雪の造形は格別な存在感だった。
自分が立つ右岸リッジもやせ尾根で、藪とグサグサ雪に悲鳴もの。何しろ前人未踏かもしれない尾根、この先登れなかったらどうしようと不安になる。幸い(地形図通りなんだけど)標高850mくらいから落ち着いた。南岸低気圧からの強い冬型で、1136m山頂に這い上がったときはすでに3日目、帰りも湿雪ラッセルが厳しく、5キロの移動に6時間も使った。
私の登山歴史上、記録のないルートを行ったのは初めて! 隣町のスーパークライマーさんが道を切り拓いたからできたわけだけど、間近に見ながら同時にトレースできたことは大きな成果じゃないかな。創造的な登山に必要なこととは、第一に相応の「実力」、しかしそれ以上に重要なことは「意志」みたいだ。
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今日は仕事始め。明日より本格始動。
今朝はハッとする夢を見ました。ここから夢の話になりますが、今、とある山域を本にまとめたいと思っていて、私はその山域(雪山)に出向くわけです。すると先客がいました。私は自分がその山域について詳しいと自負しているので、そういう語り口で相手に話をするのですが、どうやら先方もかなり詳しく、地元からも慕われていて、自信を持っている様子。私は、本にまとめたいと思いながらもできていない一方で、なんと相手は(私が元いた)B社に勤めながら、その山について調べたことをすでに手作りで本にしていたことが分かったのです。
私が元いたB社は山とは関係ない会社です。そこに勤めながら、何とか時間をねん出して本の形に仕上げているということがショックでした。本を手に取って見ましたが、分厚くて、手作りのようなものだったのも印象的でした。やろうと思えば、会社勤めで忙しかろうが、できるんだという。その人は少し年上に見える、ショートカットの知的な顔つきの知らない女性でした。誰だったんだろう…。会社勤めの希望は今はないですが、1年後の自分だったりして。写真は先日の奥美濃・山スキーより。
日常と、魔法の国を、行ったり来たり。
あけましておめでとうございます。
平地でも寒く風の強い1日、山の天気が心配です。今は夫の実家(大阪)でぬくぬく。
年末は南アルプスの戸台川の氷で登り納めでした。私としたことが、登山に初めてカメラを持って行き忘れ(!)、いつも温厚でほめ上手な先輩から「寺井さんからカメラを取ったら何も残らない」「写真だけがとりえなのに」と本音をこぼされました(* ̄□ ̄*; それで無理してiPhoneで自撮りをする大晦日。
天から氷瀑が落ちてくる、これはゾウの鼻と呼ばれる滝です。七丈ノ滝も見ました。アルパインをやっている醍醐味は、普通の観光地や一般ルートでは見られないような景色に出会えること! 特に冬は静かで美しいから好きです。こんな大滝めぐりも楽しいし、戸台川本谷からのアイスで甲斐駒ケ岳も、経験を積んで、いつか行きたい。
今年は有言実行の1年にするのが目標かな。登山では、登るだけでなく自分の手で発信する方も頑張りたい。いろいろな所に行く力があって、見て聞いた物事を伝えられる編集者になりたい。心の中にある構想は、きちんと形にしなければ。登山以外でも、今年は有言実行がキーワードになりそうです。牡羊座の運勢はいいようなので、気持ちは前向き。今年もよろしくお願いいたします! 元旦に間に合ったー!
八ヶ岳にて今季初アイス!
うわさの峰の松目沢に行ってきました。この写真、知っている人は「峰の松目沢のどこ!?」と思うはず。それもそのはず、間違えて上部二俣で右を詰め、行き詰っちゃいました。汗 でもなかなかに美しい岩壁でしょうー!? さすがにこれは登れませんでした。F9(二俣)のさらに2つ上にあたります。
雑誌に載ったルート図が誤っていたからですが、「峰の松目沢」と「峰の松目南西沢」を取り違えて登っている人続出で、私も勘違いした一人となっちゃいました( ̄ω ̄;) 確カニ要所デオカシイト思ッタンダヨ言イ訳スルト……。F9の上にあったトレースはクリスマスツリー風の木に向かっていて、懸垂下降のためだった。私たちはさらに上部を目指していたので、そこで自分たちがどこにいるかよく確認するべきだったけど、つい右上方の幅広滝(高さ4mくらい)に吸い寄せられてしまった。滝の数が合わないとか、現場ではあまり気にせず、疑うことなく「これは登るでしょ!」と登攀し、写真の岩壁に行き着いた。正しいルートだと思っていたので巻けるはずだと探るも×。間違いに気づき、結局そこから下降しました。※補足すると二俣以前に現在地を誤って認識していた
ルートミスやら現在地ロストやら、そのせいか登攀中は心がザワザワしていて冒険ぽかった(笑)ちゃんとしたアルパインが久々だったからかなー!? やっぱアイスはルートがおもしろい!! 雪稜にも絶対強くなれる。強くなります。登り納めは来週☆(冬は登山が過激ですね~気をつけます~!)
「栞日(しおりび)」さん。
国宝の松本城に行ったあと、さてどこかでコーヒーでもと思ったら、そういえば「栞日(しおりび)」さんが松本だった。このお店は、夏にFB上で紹介した「アルプスブックキャンプ」という自然の中で読書に親しむ野外イベントを主催された店で、“本を扱うおしゃれ喫茶店”くらいの感覚でふらっと訪れてみた。
駅前の大通りからこじんまりとした店内に入ると、カウンターと本棚が。椅子は、2つ!? 並んでいる本はどれも個性的なもの。いくつか空間を併設していて4階にはソファー席があった。ふ~む、どうやら普通の喫茶店ではなさそう。
店主の菊池さんは、お店づくりに明確な目的をもっていた。空間から店主の意志をひしと感じられる。簡単にいうと、ある特定のジャンルの本とその作り手を文化として支えたいと、そう表現できるのではないかと思う。店頭に並べる本、伝え方、本の作り手に対する支援、それらにこだわり行動されていて、その一つにアルプスブックキャンプもあって。まるで編集者かディレクターだ。話を聞き、私も本に携わる一人として、潔い部分には驚き、共感する部分にはジーンとしてしまった。
ある特定のジャンルとは、かつてミニコミ誌と呼ばれ、今はリトルプレスという名称が一般的になっている媒体のことで、映画でいう単館/ミニシアター系といったら分かりやすいかも。地域に根差していたり、特殊なテーマを掘り下げていたりするもの。なかなか説明するにも文字だけでは表現しづらい世界だ。
栞日さん、がんばってください! そして松本中心部にあるのでぜひみなさん立ち寄ってみてくださ~い。
この組み合わせ、日本人なら絶対好き。
先日の越百山敗退のあと、19号を中津川方面に南下する途中にある柿其(かきぞれ)渓谷で、日帰り温泉に立ち寄った。心中はもやもやと、登山口に行けなかったこと、除雪されたあとも引き返さなかったことを引きずりながら。
温泉を提供している「いちかわ」は、もとは普通の民宿だった。それが井戸を作るために地面を6m掘ったら、なんと鉱脈を当ててしまったという! しかもラドンの酸性水で、日本で滅多にない泉質。何かの間違いじゃないかと、本人たちは最初信じられなかったという。いざ温泉だと分かったら今度は新たに温泉利用客を受け入れる建物を増築しなければならないなど、嬉しい反面、苦労もあったとか(温泉客を受け入れないなら、鉱脈にフタをして国に?返さないといけないらしい)。
越百山敗退があったので、いちかわのご主人に、代わりに柿其渓谷でいいハイキングコースがないか尋ねた。するとすぐ裏手の飯盛山(めしもりやま・1074m)を挙げてくれた。いわく、「おれの縄張りの山だ」。道は峠から尾根をたどる分かりやすいもので、里の存在を感じながらの楽しい雪山ハイクになった。3時間ほどで戻り、温泉に浸かる。ん~最高! 頂上に行けると、やっぱり清々しいな~。
ディナフィットのマーキュリーがやってきた
松本の石井スポーツまで往復して、欲しかったスキーブーツを買ってきました。抱いて眠りたいくらい惚れてます。性能ももちろんいいけど何より見た目が超絶お気に入り(カッコイイでしょ、隠れているけどピンクのロゴや虎のマークがある)! 写真は翌日さっそくはいて喜んでいるところ。使ってみて、滑りも問題なし、シール登高もとってもいい感じ (*^^)ノ
スキーを始めた目的はバックカントリー(BC)スキーができるようになりたかったからなのだけど、最初はゲレンデ用の道具を買うことになった。その頃は22.5cmの足のサイズで選べるBC用の金具・ブーツが乏しくて、どうしようもなかった。そもそも滑れなきゃ始まらないし、BC用は非常に高価なので、夫から「山に行くとなったら板はかつげばいい、ブーツはゲレンデ用で行けばいい」と言われるまま、3年間がんばったのでした(ちなみに両足で4kg、ウォークモードなし)。
金具とシールは昨年買ったけど、足元だけは清水の舞台を飛び降りられなかった。そんな私がつい先日出会ったのがこれ――ディナフィット(DYNAFIT)のマーキュリー(Mercury TF)。22.5cmの在庫はかなりレア。足形も合っていると思う。たぶん。まだ慣れない部分もあるけど、惚れているから上手につきあっていきたい! これから君といろいろな雪山に行けるのが楽しみだー!







