白神の記憶 4日目

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 白神山地から帰って、途切れていた記録の続き。来週からまた山に入るので、ここできっちり残しておかなきゃ。写真のアップを許してもらえるでしょうか。この日最もステキだった一コマなので、ぜひアップしたかった。みんな素敵な笑顔!

 ―4日目、疲れを自覚して眠った翌朝、体調は良好。さあ、白神の旅の次なる行先は、秋田県・藤里町。今回初めて知ったけれど、白神山地の世界遺産区域は4分の3が青森県にあって、青森県側は一定のルールにのっとれば遺産区域内にも入山できるけれど、秋田県側は調査や管理以外での入山は禁止されている。観光地の定番、「十二湖」や「暗門の滝」も青森県にある。
 …単純に私が思ったことは、「秋田の白神山地は登山でも観光でもあまり開かれていないのかな?」だった。秋田の人たちが、人を呼びたいと思っているかどうかも分からなかった。森を守るには観光化しすぎてほしくない。しかし森の魅力や守る意味すら誰にも知ってもらえないんじゃ、結局、何か失われてしまうのでは…。
 私が秋田側の白神山麓を巡ることができたのは、秋田側で環境教育などに取り組んでいる「秋田白神コミュニケーションセンター(ASCC)」という団体を知ったから。ちょうど「沢歩きツアーに参加しませんか?」という告知があり、申し込んだ。この記録の冒頭で書いたこと――白神山地で見つけた自分のテーマが、人に会いに山に行くことだったこと。それは、この日の出会いが最も影響した。参加者の秋田在住の皆さん、ガイドの栄作美さん、ASCCの後藤さん(代表)・菊池さん、レンジャーの瀬川さん。
 ツアーのあとも、白神の歴史や未来について栄作美さんのご意見を聞いたり、瀬川さんと話し合ったり、その夜は参加者のお一人が快く私を泊めてくださったり、晩酌には後藤さんも寄ってくださったりと。濃い秋田時間だった。
 この白神の旅のように、近頃は自分の思うことや知りたいことになるべく近づけるよう努力して登山しているつもり。ある秋の日、秋田白神のほんの一コマを知ったに過ぎないけれど、間違いなく何か私の今後の行き先を見つけるマイルストーンになった、と思う。