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両手に花

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 中部北陸でひときわ存在感を放つ白山。東京にいたときは谷川岳が好きな山だったけど、名古屋では周囲の影響もあって白山に思い入れが強くなった。みんながここを特別なものとして思っている。白山は独立峰の火山で、同様の特徴をもつ富士山や御嶽などと比べると、主峰の御前峰・剣ヶ峰・大汝峰を中心に南北に両翼を広げるような稜線が特徴で、かといってアルプスのような3000m級の山並みが続くわけではなく、前衛の山々は主峰を見守り、見上げて囲んでいる。このたたずまいの良さが白山という山塊の美しさだと感じる。
 毎年GWは遠征と称して北アルプスに行くことが多いけれど、今年は気持ちが白山から離れなかった。豪雪なので登山口までの細い道は冬季閉鎖されていて、いつ解除されるかが山行計画を左右する。加賀、美濃と検討するも、例年通りの解除は望めなかった。それでまた、平瀬にやってきた。主峰には届かないので、前衛の山を目指す。
 平瀬尾根は一般道があるのにここ数日と思われる顕著なトレースはなく、当日も貸切。とにかく暑くて、軽い熱中症になっていたと思う。何度も休憩して、8時間かけて1400mを登り、ここしかないと思える三方崩山のてっぺんで幕営。目標だった間名古の頭はあきらめ、奥三方岳まで早朝に往復した。私の左には主峰群、右には別山と、両手に花! あ~すばらしい眺めでシアワセ! がんばって行ってよかった。
 白山の大きさを体感すると、次はあの稜線を歩きたいと、帰宅してもつい地形図ソフトを開いてしまう。にわかに身近に感じられた積雪期の地獄尾根、火の御子峰(著名なクライマーも過去に登った古典的バリエーションルート)も、いつか登れるだろうか。他にも魅力的な尾根がたくさんあるし、仲間あっての山。楽しみをもって、少しずつ、なが~くやっていこう。

今年は早くも沢はじめ!

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 過去の気象データを見ると、この日は最高気温21度、日照11時間で、雨の日続きだった4月にして断トツの沢はじめ日和だった模様。しかし濡れれば寒いし、私は泳ぐほどのスイッチは入らず、水流とたわむれたい同行者にはへつりとシャワーをがんがん勧めて、私はなるべく巻かせてもらいました。同行者も泳ぐまではいかず、水線をせめては「寒い」と。保温力なさそうなウエア着てたもん…(^^;; 夏なら泳いだり直登したりと遊びたい放題になる谷だけど、春はそうもいかない(今回は連日の雨で増水気味)。結果、なかなか滝に取りつけないし高巻きでは嫌な汗をかくしで、私はやや消化不良に。じゃあ泳げよという話。いやいや泳ぐのは罰ゲームか何かになっちゃう!

 同行者は今回沢登りデビュー。アッと驚いてほしいなと思って、自分でもそうそう見ないような45m大滝なんかが出てくる谷を選択しました(台高・櫛田川支流名倉谷川中の谷)。たしかにただでは終わらない谷でした。そして巻きの最中はあまりよろしくない何mかが頻出。山慣れしている相手でよかったー。
 淵はエメラルドグリーンに輝いていた! 夏はヒルのパラダイスになる。泳げる季節に再訪することは、たぶんないでしょう!(晩秋はまた風情があるかも♪)

今日はすごい距離を移動した

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 日帰りで東京出張。
 自転車を最寄駅の駐輪場に停めて電車に乗ったのが朝の6時、ピックアップしたのは夜の11時半。18時間近い行動時間! さすがに疲れました。最初に品川に下りて知人と会い、渋谷を経由して多摩に移動し、打ち合わせと楽しいランチ。それから新宿に移動して取材、再び多摩に戻って会社員時代に最も親しかった友人と焼き鳥&ビール。横浜線で新横浜から帰名。
 渋谷のセンター街は、日本のどこの都市にも見られない「日本のなかのアジア」を感じたなあ。ちょっと汚くて、けばけばしくて、大げさで、でもものすごいパワーがかかってて、それが芸術にすら見えるという。夕方の新宿から多摩への電車は、ひっさびさにこれだけの満員電車に揺られたわ、という混雑っぷり。女性専用車両でよかった。キューって、みんな息を詰めていただろう。それから空いた時間にこれまた久しぶりに新宿の華やかな女性服の売り場をウインドウショッピング。ルミネ、ミロード、モザイク通り。この春の流行りがだいたいつかめて、着る機会があるかは別として、買いたい気分になった!
 
 最後にたった1時間だけ、焼き鳥屋で会えた同期の友人。短い時間だけど、最初の10分で、ああ時間が足りないと思った。話をするために、また来たいと。しかし50分くらいたったときには、少しは話し足りて、満足感も得られた。
 今日、写真は1枚もない。載っけたのは、カタクリが咲いている頃に訪れた鳩吹山から見た木曽川の風景。

ぶっ飛んだ記録たちの足跡をなぞる

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 私が所属している山岳会は、今は活動的とはいえない幽霊部員の集まりのような雰囲気(語弊があってもあえて書く)になってしまいましたが、約15年前の全盛期は意表を突くような記録を立て続けに発表する中部地区では前衛的・野性的な会でした。私がなぜそれを知ることができるかといえば、当時の会員が詳細な記録を紙に残し、年報という形で後世に残してきたからです。その情熱、時間、お金はいかほどだったのか。
 こんな記録がありました。「平瀬(白川郷付近の温泉町)まで山に行きたいが、パートナーが見つからないから単独で行くつもり。でも平瀬までの運転に自信がないから温泉旅行を口実に妻を誘って行くことにした。前夜に平瀬入りして車中泊。早朝から自分は山に向かい、夕刻民宿に戻って泊まる。翌日は朝3時に出発して、夕刻に下山、車中で本を読みながら眠そうに待つ妻のもとに帰った」という。この「妻」、なんと妊娠7か月ですよ!!
 先週末は、この2001年の“温泉旅行”で上記の彼が単身で出かけた平瀬尾根の北東稜と名付けられたところを登ってきました。同行した、当時から在籍している先輩に読んだことを伝えたら、「彼だけじゃなく、みんなそうだった」とアッサリした回答。そりゃないでしょ!といいたくなる山男の正常ならざる熱意。それが記録になって残っているから、今再びこのエリアに光を当てられるし、学べる。旅行ガイド的な登攀ルート集も好きだけど、教科書は、年報のこんなぶっ飛んだ記録たちかもしれない。聞いたことのない山や谷の名前が出てくることも多い。

 写真は、北東稜のなめらかなノントレースのナイフリッジに感動して、何度も行き来してしまっている私を撮ってもらいました。ここ、2001年以来、誰か登ったのだろうか? あえてなぜここと思われるような冴えない尾根かもしれません。だからいいともいえます。“教科書”には、そんなヒントが宝の地図のように眠っているのです。それで、山の方は盛り上がっているのですが、ここ1か月日常的な創作(仕事ともいえる)のほうがスランプでして。脱するヒント、見つからないかなぁ。

青空が恋しい

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 今年は急激に暖かくなって、平年より数日早く桜が咲き、あっという間に散っていったような気がします。そして「菜種梅雨」が長い! もう2週間になるのではないでしょうか。ちょうど4月に入る頃から週間天気予報で傘マークが続くようになったと思います。今日は、朝だけザーッと強い雨が降り、午後からは太陽ものぞくようになりました。干したいものがいろいろあるので、早速ベランダに並べました。明日は晴れるようなのでしっかり洗濯しなくちゃなりません。このところ毎週末、天気とにらめっこして、山に通っています。毎年こんなに菜種梅雨はしつこかったでしょうか。今年は山に続けて行っているからか長く感じます……。
 菜種梅雨になる直前、足助と有松の町並みを見学しました。写真は服部家住宅さんです。

傘をさして山へ

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 行動してみてよかった! ねらっていたルートには行けませんでしたが、雨具に身を包んで目的の谷まで歩き、取り付きの尾根を200mだけ試登(?)できました。3月下旬から春の陽気が続いていたので、雪解けが例年より進んでいる印象。来シーズン、再訪したい。ただの雨どころか大荒れ予報なので、普通なら計画は中止、行ったとしても雨音を聞いていたら装備を身につけて出かける気力もわかないのですが、自分の「少しでも見たい」という気持ちと仲間の「行きたいならつきあうよー」の声におされて、何歩か行動できました。だから、気持ちはちょっと晴れやか(*^^*)

甘いモノは一切なし

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 快晴の中、足助(愛知県豊田市)の古い町並みを小中学生の子どもたち27人と散策してきました。同じ顔ぶれで、明日は場所を有松(名古屋市)に移して、さらに理解を深めます。
 今回は町並みの「見た目」を主題に置いていて、それは無機的なものなので、けして誰もがワクワクするようなテーマとはいえない――と、編集を生業にしている私は思います。いくら美しい町並みといえど、見るだけで満足するには、ある程度の人生経験があって美や文化、歴史や風土に関心がなければ。観光だったら、グルメ・温泉・買い物・船に乗るだの人力車(?)に乗るだのという分かりやすいアクティビティーとセットで楽しむことが多いですし、こういったプログラムでも私はついパズルやゲームなどの遊び要素を入れたくなります。
 しかし今回の「子どもまちなみゼミ」では、そんな甘いモノは一切なし!! 思っているよりも子どもは真面目で素直。そして「本物」の体験には、パワーがあるのでしょう。今日は少しの感想しか聞けなかったけれど、本物の体験と、本物を伝えることを仕事にしている専門家に話を聞く体験が、子どもたちの心をどう動かすのか、明日も楽しみ。

 香嵐渓が有名な足助ですが、「カタクリ群生地200m→」の看板に導かれて、つい近くの小山に足を延ばしちゃいました。いやあ美しいですね。心が洗われました。満開となるのはたった2週間だけ。日本の四季は本当にすばらしいです。有機的なもの、無機的なもの、どちらの表情も好きです。

自分の意志で登ろうとしなくちゃ

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 今年は氷瀑ばっかり、よく登りました。ビジュアルのインパクト大なので「頑張っている」感は出るのですが、実際にはフリーの岩場に通っているようなものです。この冬にたどりついたピークは、1月の奥美濃のヤブ山アルパイン、明神山のみ。山ヤとしてはなんてひどい成績。今季アイスを頑張ったことで得られた経験は大きいと理解しているけど、感情的には怠けていたと責めたくなる。