オオクワガタの菌糸ビン

今年の5月「こどもの日」に、オオクワガタの幼虫を買った。菌糸ビンというボトルに入れておくだけで成長するのだけれど、7月には菌糸ビンを新しいものに替えなければならないそうだ。ところが2本のうち、明らかに右のものは動きがほぼない。小さな食痕がかろうじてあるだけ。

この右の食痕は、1か月前からずっと変わらなかった。左が1か月のうちにあっという間に食い散らかされていくのに比べて、どう考えても静かすぎる。だからこの異常な暑さで死んでしまったんだろうと思った。幼虫は暑さには弱い。
では、左の元気な幼虫は、死んでしまった右の菌糸ビンのボトルに入れればいいじゃん! と思い立つ。本当に死んでしまったのかは確認しなければならないので、マイナスドライバーを出してきて、ほじくり返してみた……。

「全然食べてないし、きっと小さいんだろうな、ほじくり返しても見つからないんじゃないだろうか」
ところが、すぐに穴があり、のぞくと中には親指くらいの太さのでっかい幼虫がいたのである! 寝てたの!? と思ってしまう。ちゃんと動いて、しっかり生きていた。
昆虫って、案外しぶといんだなあ。