再びロープが使えるようにと、ギアを触った。
登攀から離れたのは2014年の春。2018年初夏に一度沢でロープを出したけど、それ以来に手を動かした。至極基本的なことは忘れていなくて、わたしの場合は感覚でなく、動作や目でしくみを覚えていたことを思い出しながら「こうだったな」と反復するうちに再現させられた。
反復してるときに脳内でよみがえるのは、東京にいたとき所属していた東京雲稜会での指導。具体的には山岳ガイドで上級指導員でもある前田エクさん。そしてエクさんから指導されるわたし世代の入会間もない若手メンバーが周囲にいる風景。
2009~2010年くらいの小川山か、三ツ峠か、それとも冬の富士山だろうか。メインロープを八の字にして自分のハーネスに結ぶ動作を20回くらい繰り返した。「誰が一番はやいか!」とかエクさんが声をかけたりして。 自分の結ぶ動きはエクさん指導そのままのはずだ。よく覚えている。ロープをたたむ練習も何度もやったし、登れない若手はロープくらい率先してたたむものだった。指導や会則は厳しかったし、仕事との両立や技術を身につけるのはつらいこともあったけど、教わることは大事だなって思い返す。
新人を育てる会の方針のおかげで、いろいろな場面を体験することができた。